《福音》恵みのおとずれ 1999年9月号

 「16歳で美しいとほめられても、あなたの手柄ではない。それは若さのせいだ。60歳でほめられたなら、本当に喜びなさい。それはあなたの内なるものが、外側を美しくしているから。」

多くの人が美しくなりたい、かっこよくなりたいと思っています。そのために一生懸命、まつげをつけたり、顔を赤くしたり、青くしたり…。今年の流行色は赤です、なんて言われると上から下まで赤にします。外見を装うことに努力するのです。

 でも本当の美しさというのは人間の心の状態によるのではないでしょうか。たとえばどんなに鼻が高くても、目が二重でも、心が疲れ切って灰色だったらどうでしょう。
 
 本当に安らぎのある人の顔は自然に生き生きとしてきます。それが真の美しさです。
 
 こういう話があります。
 ある牧師のところに一人の少女が相談にきました。話を聞くと少女には妹がいて、その妹は彼女に比べてとても人気があって、人に好かれ、そのため彼女はみじめな気持ちを持ち続けているということでした。その牧師は妹に会ってみることにしました。そして、たいへんな美人に会うことを期待していましたが、会ってみると、それほどの美人というわけではなかったのです。
 しかし、話をしていくうちにわかってきました。彼女は親しみやすく、笑顔をたやさない、内面的性格の美しさを備えた人だったのです。