月刊アッセンブリーNews　2023年 5月号

「御霊によって祈る」
　大坂 智子　Tomoko Osaka
　山手町教会（北海道）

　昨夏の安倍元首相銃撃事件をきっかけに「世界平和統一家庭連合（旧統一協会）」に関する様々な問題が報道されるようになりましたが、私がクリスチャンになったきっかけは統一協会でした。幸いにも一人の牧師先生の聖書を通しての真摯（しんし）な「説得」によって、私はその間違いに気づき、イエス・キリストへの信仰に導かれました。中でも聖霊についての理解は統一協会のそれとは全く違っており、私は聖霊の満たしを求めるようになりました。その一か月後、友人と共に異言を伴う聖霊のバプテスマを体験しました。

　それ以来、異言の祈りは何度も私を助けてくれました。三十代のころ、私はいわゆる四面楚歌（しめんそか）の状況に陥ったことがありました。誰に言っても分かってもらえない、口に出したら問題は更に悪化する。そうした深い葛藤（かっとう）に心は悲鳴を上げていました。そんなある日、食事の準備のために台所に立ったとき、窓越しに明るい光がさしてきたので、ふとその方に目を向けると「上（天）だけはいつも空いているよ」という言葉が聴こえてきたのです。それまではあまりにも苦しくて祈りの声さえ出せずにいた私でしたが、その声に促（うな）がされるように異言の祈りに導かれ、しばらく祈っていると「すべての事について、感謝しなさい。」（Ⅰテサロニケ５:18、新改訳第三版）の御言葉が与えられました。私は素直にすべての事について感謝してみました。すると私の心に神様からの圧倒的な臨在と平安が流れこんできたのでした。ハレルヤ！
　『ファイヤーバイブル』の、ローマ８:26の注解には「（ 御霊が）助けてくださいます」というギリシャ語は「ともに」と「代わって」と「取り上げる」の三つの言葉からなり、聖霊は私たちとともにいて、私たちに代わって祈り、弱さを取り上げてくださると書いています。

　弱さを感じることが多々ある私ですが、これからも「御霊によって」（エペソ６:18）祈り続け、「私が弱いときにこそ、私は強い（Ⅱコリント12:10、新改訳第三版）」という信仰の経験を日々新たにしていきたいと願っています。このペンテコステ、ぜひ全国の諸教会のために、ともに御霊によって祈りましょう。