《福音》恵みのおとずれ 1997年 1月号

 あなたがお正月、最初にすることは何でしょうか? 初詣で、初夢…縁起の良い事を願います。しかし、現実は消費税が上げられ、7月には香港が中国に返還され、いじめは依然としてあとをたたず、あなたの家庭、仕事や学校は、いったいどんな一年になるのでしょうか?心配ですか? 聖書は、このような問題だらけの状態をやみと表現しています。新しい年は、この暗やみから脱出し、光と共に歩みましょう。

 神が、「光よ。あれ。」と仰せられた(創世記1・3)。神様が天地を創造される時、そこは、秩序も調和もなくただ混沌(こんとん)としたやみの世界でした。神様はそこに、「光よ。あれ。」とひとこと命じ、一変した光の世界を造られました。

 光はやみの中に輝いている。やみはこれに打ち勝たなかった(ヨハネ1・5)。この光はどんな暗やみも照らし出します。今、あなたがどんな状態の中にいようとも、心の扉を開くなら光はそこに届きます。そして光が届いた所に決してやみは、やみのままとどまることはできません。

 光によって明らかにされます(エペソ5・13)。暗やみの中にいると、正しい事も悪い事もわかりません。回り道をしているのか、近道をしているのか。わながあっても気づきません。しかし、光に照らされる時に今まで歩んできた道もこれから歩む道もすべてが明らかになります。又、自分自身の弱さ・傷・汚さも照らし出します。これが暗やみの根元なのです。しかし、イエス・キリスト様は、それを気づかせるだけではなく、取り除き、あなたを光の世界に導こうとして、十字架にかかられたのです。あなた自身には、これはできません。光であるイエス様だけができます。今年は、光で照らされた確かな道を歩みましょう。

「わたし(イエス・キリスト)は、世の光です。わたしに従う者は、決してやみの中を歩むことがなく、いのちの光を持つのです。」
  ヨハネの福音書8章12節

文・内村 保