神山茂紀 Shigenori Kamiyama
 沖縄教区長 嘉手納アッセンブリー教会(沖縄県)

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『信仰のマインドセット』

 神山茂紀 Shigenori Kamiyama
 沖縄教区長 嘉手納アッセンブリー教会(沖縄県)

 私は小学6年生の頃ころ、『スラムダンク』という漫画に出会いました。そこからバスケットボールの楽しさにのめり込むようになり、学生時代「将来はNBAプレーヤーになりたい」という夢をもったことも、今となっては懐(なつ)かしい思い出です。

 先日、現役NBAプレーヤーである八村塁選手が主催するバスケットクリニックが日本で初めて開催されました。それは、日本各地から選出された将来有望な中高生たちが集結し、世界基準のトレーニングを受けるというものでした。その中で八村選手が語っていた最も大切なこと、それは世界基準のプレーヤーになるために「覚悟のマインドセットをすること」でした。彼は学生時代、勉強や恋愛、遊ぶ時間すべてを犠牲にしてバスケットボールに打ち込んだ、それだけの覚悟を決めることが必要だったのだと語りました。

 私たちもクリスチャンとして「信仰のマインドセット」が必要です。では、どのような「マインドセット」をする必要があるのでしょうか?

 イエス様は私たちにこう語られます。
 「全世界に出て行き、すべての造られた者に福音を宣べ伝えなさい」(マルコ16:15)。

 私たちには福音宣教というイエス様からの使命が与えられています。これこそがクリスチャンとしての覚悟と使命「信仰のマインドセット」です。しかしそれでも私たちは「自分にはできない、もう少し時間や心の余裕が生まれないと、隣人を愛せない」という「弱さのマインドセット」をすることがあります。
 聖書の中で、弟子たちの姿をみるとき、彼らも私たちと同じような弱さから抜け出せない人生だったことがわかります。いつも共にいて信頼しきっていたイエス様を失った時、彼らの中にはイエス様を裏切ってしまったという罪責感と喪失感によって、弱さから立ち上がることができない時がありました。しかし、そんな彼らの心(マインド)を大きく変え宣教の使命へと突き動かしたのは、聖霊の力でした。聖霊に満たされた弟子たちが大胆に福音を語ることを通して人々が救われ、教会が生まれ、その教会は常に聖霊に励まされて前進し続けていったわけです。

 私たちも聖霊による「信仰のマインドセット」が必要です。世界の至る所で戦争や紛争が続き、政治的混乱が止まないこの終わりの時代、私たちはなお一層聖霊に満たされ、喜びをもって福音宣教に励んでいくものとなりましょう。

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