vol.33- column 「きよしこの夜」

《福音》恵みのおとずれ 1997年12月号

 1818年、オース卜リアのチロル地方にある、オーベルンドルフという人里離れた村でのことです。

 村の教会では、クリスマスを前にして、オルガンがこわれてしまいました。牧師のヨーゼフ・モールは、せっかくのクリスマスにオルガンが使えないことで、とてもがっかりしていました。彼はその夜、清らかな静けさの中で、お祈りをしました。そして、聖書を取り、ルカの福音書2章11節を開きました。

 「きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」

 突然、彼の頭の中に詩が浮んできました。彼は、その詩を急いで書き留め始めました。
 「きよしこの夜、星はひかり……」

 翌日、モールは友人で教会のオルガニストでもあるフランツ・グルーバーの所に、その詩を持ってゆきました。グルーバーは、さっそくギターを弾いて、その詩に合うメロディーをつけました。こうしてできた歌が「きよしこの夜」です。

 その夜、教会の礼拝において、ギターの伴奏によって、その歌は紹介され、集まった人々に深い感銘を与えたのでした。

 それから約180年を経た今日、一番有名なクリスマスの讃美歌として、多くの言葉に翻訳され、世界中で歌われているのです。

 今年のクリスマスは、あなたもルカの福音書2章11節を読んで、あなたの心の中に救い主イエス様をお迎えしませんか。

讃美歌264番

1.きよしこの夜 星はひかり、
 すくいのみ子は まぶねのなかに
 ねむりたもう、やすらかに。

2.きよしこの夜 み告げうけし
 ひつじかいらは み子の御前に
 ぬかずきぬ、かしこみて。

3.きよしこの夜 み子の笑みに、
 あたらしき代の あしたのひかり
 かがやけり、ほがらかに。

(讃美歌21より)
(JASRAC 出9713246-701)