《福音》恵みのおとずれ 1993年 12月号

 12月に入ると日本中が一斉にクリスマス一色となり、「ジングルべル」などのクリスマスソングが流れウィンドウには美しく飾られたクリスマスツリーが見られます。
 日本中がイエス・キリストの誕生をみんなで楽しくお祝いしていると思えるぐらいです。40年も前に、バーのホステスが教会の前を通った時に「教会もクリスマスをするのね」と言ったという笑い話を聞いたことがありますが、今外国人が、このように美しく街中が飾られているのをみると、日本人のすべてがクリスチャンになったのではないかと思うでしょう。

 クリスマスは今から2000年前に誕生した救い主イエス・キリストをお祝いする日です。
 ふつう誕生会は家族で祝うでしょう。日本の国の祝日は13日ありますが、誕生日と名がつけられている祝日は一人だけです。しかしイエス・キリストは、その誕生を世界中で祝われています。それは世界中に大きな影響を与えているからだと言えます。
 昔の物語に「昔々、ある所におじいさんとおばあさんがいました」というのがあり、それは名古屋の近くの犬山にも、岡山にもある「桃太郎」の話です。昔々はいつだかわかりません。ある所もどこであるかわかりません。イエス様はヘロデ王の時代に、ベツレヘムでお生れになったと聖書に明記されています。
 ですからそれは、はっきりした歴史的事実であって伝説だとか昔物語ではありません。

 東方の博士たちが星に教えられ導かれて遠くから、ユダヤ人の王として生れた方を拝むためにやって来ました。
 まず、エルサレムに来ました。そこはヘロデ王がいる所でしたが、イエス様はそこで生れたのではありませんでした。探してもいませんでした。外国からやって来た博士たちは自分たちで見つけることはできませんでした。ヘロデ王もイエス様の生れた場所を知りませんでした。
 聖書の預言にはっきりとユダの地べツレヘムであると述べられていることを教えられた博士たちは、母マリヤと共にいる幼子イエスを見てひれ伏して拝んだと聖書に記述しています。