家族の救いを祈る

矢吹 大介 (在米邦人宣教師)

 主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。( 使徒の働き16章31節)

厚生労働省の人口動態統計によれば、2010年の日本人の国際結婚数は約3万人であり、また、国際離婚数は約2万人である。その数字は異文化間における結婚の維持の難しさを示している。米国で海外宣教師として仕えている現場でも国際結婚、離婚、そして再婚を経験された方々と出会うことがある。彼・彼女達には聖書を土台とした結婚の教えや傷付いた感情の癒(いや)しが必要だ。

私たちの町、米国ミズーリー州スプリングフィールド周辺に住む日本人数は約2百人である。第二次世界大戦以後、朝鮮、ベトナム戦争時代に米軍の兵士であったご主人達と結婚された方々や、地元の州立大学で留学中に結婚をされた方々がおられる。ある日本人女性は留学中にアジア系アメリカ人のご主人と結婚されたが、ご主人の小学生の連れ子4人と自分の子供と新婚生活を始めることとなった。それは、ご主人の別れたアメリカ人婦人は麻薬を所持して逮捕されたからであった。彼女の子供達はテレビのニュースで母親が警察に逮捕されたことを知ってしまった。なんと衝撃的なことであろうか。

私達はこの女性の救いの為に祈っていた。昨年の私達の教会のクリスマス愛餐(あいさん)会にお誘いしたところ、女性はお子さん5人を連れて来られた。私達の娘達とその女性の子供達が大変仲良くなり、教会に通うようになった。ある日の夜の水曜祈祷会の後、その小学生の女の子3人が全員洗礼を希望した。その日本人の若い母親も救われ洗礼を決意した。そして数週間後に4人が洗礼を受けた。ハレルヤ!

この子供達の母親は刑務所から、じきに出所してくる。もう一緒の家族になることはないが、産みの母親であり、小学生までの育ての母親であることに変わりはない。囚人である母親の救いの為にも、私たちは子供達と共に祈ってゆかなければならない。

主の救いは看守とその家族だけでなく、パウロとシラスの賛美と祈りに聞き入り、心変えられた囚人達(使徒16章25節)にも及んだに違いない。日本や米国で、そして世界中で様々な家族 ・ 社会背景を持つ人々が主の救いを必要としている。私達は自分の家族や周囲の人々の救いの為に祈り続け、伝道していこう。

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