《福音》恵みのおとずれ 1998年5月号

うちにはみーちゃんというネコがいます。6才になるメスの三毛猫です。ペルシャの子が生まれたと聞いて楽しみにしていたら、やって来たのは、ペルシャの血を引く(?)三毛猫でした。でも、ちょっとした美猫(びじん)なんですよ。

 ネコは、『寝子』ともいうくらいで、よく寝る動物です。私はもともと少し不眠症の気があるのですが、みーちゃんと同居するようになってからは、とても寝付きがよくなりました。丸まって気持よさそうに眠っているみーちゃんの寝息を聞いているうちに、自然に眠りに落ちていきます。

 でもこれからのシーズンはもう大変。寒い間は鳴りを潜めていた夜行性が目を覚まし、朝帰り、夜中帰りの毎日が続きます。帰ってそのまま眠ってくれるといいのですが、大体いつもお腹をすかして、ミーミー鳴きはじめます。ひとしきり鳴いて起きそうもないと、なんと私の上にドスンと飛び下りては、起こそうとします。それでも無視して眠っていると、ついに耳元までやってきて、ビィービィー…。(彼女はどうやら鳴き続ければ、私がいつかは起きるものだと信じて疑わないようです。)そしてついに根負けした私は、しかたなく起き上がって彼女に食事を与え、すっかり覚め切ってしまった頭を抱えて、もう一度ベッドの中に潜り込むのです。…そんな時、決まって思い出す聖書の言葉があります。

 まして神は、夜昼神を呼び求めている選民のためにさばきをつけないで、いつまでもそのことを放っておかれることがあるでしょうか。…神は、すみやかに彼らのために正しいさばきをしてくださいます。

ルカの福音書18章7, 8節


 薄情な飼い主でさえ、最後には根負けして起きるとしたら、まして私たちを愛し、いつも気にかけて下さっている神様…。私もみーちゃんのように、疑わず、あきらめないで、祈り続けようと思うのです。

(文・細川 るり[旧姓:山本])