《福音》恵みのおとずれ 2000年2月号

むかしむかしの中国のこと。楚という国の人が、舟に乗って揚子江を渡っていました。おだやかな日和に話がはずんでいるうちに、大切に抱えていた剣を水の中ヘ落としてしまいました。この人は急いで、剣の落ちたあたりの舟べりに小刀で傷をつけ、舟が向こう岸に着くや、その目印をたよりに川の中ヘ飛び込んで行きました。なんとおろかでしょう。舟は動いているのです。目印は確かでも、剣の落ちた場所は見失っているのです。

 動くものに人生の基盤を置く人々は、自分自身を見失ってしまいます。変わることのない、神様の言葉、聖書の教え、それのみに立って、聞くだけではなく、行う人は確かな人生を進むことができます。

 聖書は、完全で十分なものです。人が勝手に増やしてはいけません。まだ、人の都合で割引きしてもいけないのです。

 神様に助けられて、聖書の伝えようとしている真意は何であるかを注意深く知る努力を常に忘れてはならないのです。

「草は枯れ、花はしぼむ。だが、私たちの神の言葉は永遠に立つ」

イザヤ書40章8節