月刊アッセンブリーNews 2012年3月号

ガリラヤにのぼった大いなる光

丸山陽子 (台湾宣教師)

「ヨルダンの向こうの地、異邦人のガリラヤ、暗黒の中に住んでいる民は大いなる光を見、死の地、死の陰に住んでいる人々に、光がのぼった」 マタイ4章15-16節

イエス・キリストの生涯にはガリラヤという地名が何度も出てきます。ガリラヤはイスラエルの中心地エルサレムから見ると僻地(へきち)でユダヤ人から軽蔑(けいべつ)されていたようです。台北には「萬華(ワンファ)」という場所があります。ここは、浮浪者、売春婦、ヤクザがあふれています。イエス様が伝道したガリラヤにもこのような社会的に底辺にある人々が多く登場します。それは、その地が社会的に抑圧された人々が多く集まる場所であったことを意味します。ガリラヤ地方のナザレでイエス様自身も貧しい家庭に生まれ育ち、伝道をされ、召し出された弟子たちのほとんどもこの地方の出身者で占められています。

ある日私は萬華で働く先住民女性を尋ねてこの町の路地に入りました。そこは想像を超えた暗黒の場所でした。暗い路地でヤクザが大声で売春婦を怒鳴っている声が聞こえ、私はこの町に足を踏み入れたことを後悔しました。でも突然、ガリラヤを歩いているイエス様の様子が私の心に浮かんできました。そして私もイエス様と一緒にガリラヤを歩いている気分に変わり、感動で涙が溢(あふ)れてきました。

イエス様は宗教の中心地エルサレムで十字架にかかり、そして復活しました。復活した後くらいは表舞台のエルサレムで活躍するかと思いきや、その後またもやガリラヤに、しかも怯(おび)えて故郷に逃げ帰った弟子よりも先に帰ります。失望の中で原点の地ガリラヤに帰った弟子たちは、そこで復活のイエス様に出会い再献身を誓います。

私たちの人生ではどうにもならない暗闇にぶつかる時があります。私は山梨県の甲府で母の自殺を通して信仰に導かれました。イエス様がその地の伝道者を通して私の暗闇の中に入って来てくださったのです。私は救われ献身し、台湾の中で抑圧され暗闇の中にある先住民のところに遣わされました。でも私は一人で行くのではありません。台湾のガリラヤで、イエス様の後を従い歩めばいいのです。そして、その暗闇を福音という大いなる光で覆って下さるのは神様なのです。