「とりなしの祈り」
人口58万人、平均年齢38歳、ペンテコステ教会皆無の相模原市に開拓を始め、この4月で7年が経とうとしている。
誰からの援助もない、自主開拓伝道であったが、多くの方々の篤き祈りに助けられ、温かい励ましの言葉に慰められ、伝道の業を続けられたことは、本当に感謝の一言である。
月刊アッセンブリーNEWS
1998年4月号掲載
月刊アッセンブリーNEWS 1989-1999に連載された「祈りのコラム」からいくつかピックアップして掲載。
あなたの祈りの生活に励ましを与える小品集です。
「とりなしの祈り」
幸いに開拓6ヵ月目に現在地が購入でき、1年6ヵ月目の1992年9月に献堂することができた。会堂が建つと、都心より転居された方が次々と集うようになり、転会者も多く与えられた。また、受洗者の出ない年はなかった。しかし、昨年は少々焦った。献堂記念特伝(アーサーホーランド先生〉の為、半年力を注いでいた為か、秋を迎えた時に受洗者が一人もいないと言うことに気づき、教会員一同愕然とした。
私たちの教会には洗礼槽が備えられていない。車で10分も行くと、ヨルダン川にも似た大変美しい相模川があるからだ。それで、洗礼の時期は、3月から10月までと暗黙の了解をしていた。
教会役員をしている兄弟(ある大企業の技師で、よく海外出張もされる忙しい方であるが)は、毎週土曜日の早朝、その河原に出かけていき、魂の救いの為に「とりなしの祈り」をしていてくださる。
「今年は受洗者が起こされないのだろうか」と半ばあきらめかけていた10月の中頃、日曜日の礼拝後に毎週もたれている「求道者クラス」に出席している一人の姉妹が、「イエス様のお誕生日を祝うクリスマスを記念して洗礼を受けたいです」と申し出たのである。神様は本当に真実で正しい方である。
座席数が60ほどの小さな礼拝堂も、特伝やクリスマスなどのプログラムの時には狭さを感じるようにまで成長させていただいたのも、このような「涙のとりなしの祈り」をしていてくださる教会員が与えられているからであろうと心より感謝している。
また、水曜日の祈祷会や、土曜日の準備祈祷会では主にある兄弟姉妹が共に集い、相模原の多くの魂の為に「とりなしの祈り」をし、伝道している。
《執筆者》
杉浦 友信
相模原神召教会 牧師